クレヨンで描いたおいしい魚図鑑

晶文社
加藤休ミ
2018年1月25日初版発行 A4判変形・56頁 本体1,600円+税















表紙の絵はツナ缶である。
これをクレヨンで描いた、と言った時点で
もうかなり強い反応を頂く。

水彩や油絵ならすんなり感心するところを、
ギョッとしてしまうのはクレヨンだからだろう。
(駄洒落になっているのは自覚がある。)

「幼い子供が絵を描くのに使っているもの」との
先入観がそうさせるのか、
色つや、照り、質感まで見事に再現されたこの絵が
クレヨンとクレパスで描かれているのは
凄いの一言である。

それでも、鯖の文化干し、鯵の開き、
柳葉魚の一夜干しぐらいまでは、焼いて焦げた部分とか
クレヨンでも自然だと思える部分が多いから
受け入れやすいが、鯛の刺身の瑞々しさまで
完璧に美味しそうに描いてあるのには、
参りましたとしか言えない。

ちなみに、この図鑑はタイトルの通り、
魚料理の図鑑である。
中程にコラムがあるのだが、魚の仲間というから
分類がちゃんと描いてあるのかと読んでみると、
調理法と時代によって魚料理を分類しているのである。
海老、鯵、烏賊、牡蠣がフライでひとくくりに
されていたのには笑った。

表題に偽りなし、空腹時には閲覧注意の
見事な「美味しい」魚料理の図鑑である。