大人のOB訪問 第2巻

小さい書房
小さい書房 編
2018年10月10日発行 四六判・88頁 本体900円+税

















重い。
第一巻と比べても、今回の6職種の方達の経験談は、
読後感が格段に重い。

宅配便配達員、五十年続くパン屋さん、
翻訳コーディネーター、婦人相談員、
一〇〇円ショップパート店員、盲学校教員。

6つの仕事が地獄のような労働環境、とか
そういう意味ではない。
いくつかのインタビューに出てくる、
仕事相手(顧客だったり取引先だったり)の振る舞いが、
唖然とするぐらい身勝手なのである。

その身勝手は、一歩間違えば誰でも口にしてしまいそうな、
誰でも自分の心の中をよく探せば潜んでいそうな、
身近な身勝手さだ。
常識からは外れた、異常な、普通ならだれも口にしない、
というような身勝手さでは決してないのだ。
それが重かった。


世界は誰かの仕事でできている、というCMがあった。

街を歩き目に付くほぼ全てが、誰かの手によって作られ、
運営されて、人間は日常生活を送れている。
四六時中、一挙手一投足にもそれを意識する、などというのは
とても無理だが、誰かが頑張ってくれて今日がある。
一日に一度ぐらい、そう感じてみてもいいじゃないか、
と思った。