日本刀 妖しい魅力にハマる本

河出書房新社
博学こだわり倶楽部 編
2014年8月2日発行 文庫判・224頁 本体620円+税

















いつの間に、という感じだが、刀剣が流行っている。
ゲームがきっかけとか、刀剣女子だとか
いろんな話が聞こえてくる。

私が子供の頃、備前長船長光、なんて言っても
話が通じるのはテレビゲームの信長の野望が好きな
男児ばかりだった。女子が話に入ってくると
冷やかされたりしていた。

きっかけがなんであれ、性別がどうあれ、
好きなモノを堂々と好きと言えるようになったのは
間違いなくよいことだ。

それはそれとして、刀剣が日常生活に必要なくなってから
100年以上経っている。
現代に生きる私達にとって、日本刀をはじめ刀剣など、
扱い方はもちろんのこと、良し悪しの判断はおろか
そもそもの見方も皆目わからないのが実情である。
迂闊に扱えば大ケガする。

本書は表紙に入門知識と書くだけあって、
形態構造の基礎知識から鑑賞法、
有名な刀剣にまつわる逸話、素朴な疑問まで、
ある程度は深く、必要なだけ広く網羅している。

挿絵も手描きで、白黒なのに無理に写真を使うでもなく、
中途半端にリアルなCGにするでもない。
文章量、情報量がちょうど程が良いのである。

これが文庫本にまとめられて価格も安く、
入門書の手本のようでもあるとけっこう感心した。

どんな世界も入り口を間違うと、あとが辛くて
早々に引き返すことになる。
このぐらいのボリュームから、扉を叩いてみてはいかが。